プログラミングスクールの選び方|後悔しないためにCTOが見る「採用される人」の共通点

プログラミングスクールの選び方|後悔しないためにCTOが見る「採用される人」の共通点
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「プログラミングスクールに通えば、エンジニアとして就職できるのだろうか?」

これから受講を考えている方が、一番不安に感じているのはここではありませんか? 決して安くない受講料と、まとまった時間を投資するわけですから、「本当に元が取れるのか」と慎重になるのは当然です。

私はこれまで、プログラミングスクールで受講生に教える側を経験し、その後はCTO・取締役として、スクール卒業生を採用する側で何人も面接してきました。この記事では、その両方の視点から「採用される人・されない人の決定的な違い」と、後悔しないスクールの選び方を、忖度なしの本音でお伝えします。

「スクールに行けば就職できる」は本当か?

結論から言うと、半分本当で、半分は誤解です。

スクールに通ったから採用される、わけではありません。採用面接でこちらが見ているのは「どのスクールを出たか」ではなく、「スクールという道具を使って、何を身につけたか」だからです。

つまりスクールは目的ではなく、ツールです。同じスクールを出ても、採用したくなる人と、残念ながらお見送りになる人にくっきり分かれます。この差がどこから生まれるのか、まずは採用する側の本音から見ていきましょう。

プログラミングスクールは目的ではなく、採用される人になるための道具(ツール)であることを表すイラスト

【採用する側の本音】採用したい卒業生・厳しい卒業生

面接でポートフォリオを見せてもらうと、正直に言って一目で差がわかります。採用したくなる卒業生には、共通する特徴があります。

  • ポートフォリオの出来が一目で違う。デザインがモダンで整っていて、「ちゃんと使われることを意識して作ったな」と伝わってくる
  • スクールを「スキル確認のツール」と位置づけている。「なぜスクールに行ったか」と聞くと、「自分のスキルを確認・補強するため」と答える。スクールに通うこと自体が目的になっていない
  • スクールの教材をそのまま終わらせず、自分なりの工夫や挑戦を加えている。たとえばインフラ構成を教わった形のまま使うのではなく、一歩踏み込んで試している(具体的な技術の話は後半の「選び方」で詳しく触れます)

逆に、「これは厳しいな…」と感じてしまうのは次のようなケースです。

  • スクールの成果物そのままがポートフォリオになっている。みんなと同じものが並んでいて、その人らしさが見えない
  • スクールに頼り切っている。「教わったこと」の範囲でしか話せず、そこから先の話になると言葉が止まる
  • 余裕がない。とにかくカリキュラムをこなすことで精一杯だった様子が伝わってくる

同じ受講料を払っても、ここまで評価が分かれます。では、この差はどこで生まれるのか。今度は教える側の視点に切り替えてみます。

プログラミングスクールで後悔する人の共通点

採用される人の話の前に、逆側も押さえておきましょう。「スクールに行ったのに後悔した」という人には、受講前の選び方・使い方の段階で、はっきりした共通点があります。

  • 就職保証だけで選んでしまう。「絶対転職できる」の言葉に飛びついて、中身(何を学べるか)を見ていない
  • 成果物をカリキュラムのまま提出する。みんなと同じものを出して、その他大勢に埋もれてしまう
  • AIに丸投げしてしまう。手っ取り早く課題は終わるが、肝心の力が身につかないまま卒業してしまう
  • 学習時間を確保できない。「申し込めばなんとかなる」と思い、結局カリキュラムをこなしきれない

裏を返せば、ここを避けるだけで後悔の大半は防げます。そして「では、後悔しない人=採用される人は何が違うのか?」——その答えが、次の教える側の視点にあります。

【教える側の本音】伸びる受講生に共通する習慣

指導する立場から見ていると、伸びる受講生は受講開始から数週間でだいたい見分けがつきます。技術的なセンス以前に、習慣と姿勢が違うのです。

  • 自走できている。答えを待つのではなく、自分で調べて手を動かし、どんどん先に進もうとする
  • 自分の業務・技術的なことを、自分の言葉で語れる。質問するときも、冒頭で「何をやりたいのか」をわかりやすく説明できる。図を添えてくれる人は、さらに理解が速い
  • とにかくガムシャラに頑張っている。テクニック云々の前に、この熱量がある人は強い

逆に伸び悩む人は、やりたいことをうまく言語化できません。「何がわからないのかが、わからない」状態です。そしてこの言語化のつまずきは、そのまま習得の遅れとして表面化していきます。

「自分が何をやろうとしているか」を言葉にできる力は、設計する力そのものです。これはエンジニアの仕事は「知っていること」より「調べられること」でも書いた「調べられる力」とも地続きで、現場に出てからもずっと効いてくる土台になります。

2つの視点に共通する、たった1本の評価軸

ここまで読んで、お気づきかもしれません。「教える側が見ている伸びる人」と「採用する側が見ている採りたい人」は、ほぼ同じなのです。

共通しているのは、自走力・言語化・技術的なこだわりの3つ。スクールの入口(学び始め)から出口(就職)まで、評価される軸は一本でつながっています。

だからこそ、スクール選びで本当に問うべきは「就職できますか?」ではなく、「このスクールは、自走力・言語化・技術的こだわりを育ててくれるか?」なのです。この視点を持つだけで、選び方が一気にシャープになります。

見落とされがちな力:他人のコードを「読める」か

もう一つ、採用面接でこっそり重視しているのに、学習中は見落とされがちな力があります。それが「他人のコードを読める力」です。

意外に思うかもしれませんが、実務ではコードを書く時間より”読む時間”の方が長いことも珍しくありません。既存システムやチームメンバーのコードを理解した上で、手を入れて改善していくのが日常だからです。

だから「自分が書きたいものだけ書く」人より、他人の書いたコードを読んで「なぜこう設計したのか」を理解しようとする人の方が、現場では一気に伸びます。学習段階でも、お手本のコードやライブラリの中身を読みにいく習慣がある受講生は、間違いなく伸びていきました。スクールを選ぶなら、コードレビューや他人のコードを読む機会が用意されているかも、ぜひ見てみてください。

【AI時代の学び方】AIは”家庭教師”として使え

「AIがコードを書いてくれる時代に、スクールやプログラミング学習に意味はあるの?」という声も増えてきました。私の考えはこうです。

AIは家庭教師のように使うべきです。学び始めの段階では、フィードバックをもらう相手、設計の相談相手、考え方を学ぶ壁打ち相手として使う。AIに「この設計のどこが良くないか」を説明してもらったり、自分の考えを言葉にして相談したりするのは、それ自体が言語化のトレーニングになります。

一方で、コードは自分で書くこと。これは譲ってはいけない一線です。AIにコードを丸ごと書かせて”こなす”のは、スクールに頼り切るのと同じで、自走力が一切育ちません。

なぜここまでこだわるのか。それは「悩み抜く経験」こそが、自走力と技術的こだわりを育てるからです。エラーで詰まって、設計に迷って、何時間も悩む。その時間こそが成長の源です。AIに「悩む時間」まで奪わせてはいけません。

それに、AIが書いたコードも結局は自分で読んで理解し、正しいかどうかを判断する必要があります。前のセクションで触れた「他人のコードを読める力」は、AI時代にはむしろ重要度が増しているのです。読めないまま貼り付けるのは、一番危ない使い方です。

ちなみに採用面接でも、「AIをどう使っていますか?」と聞くと、その人の自走力が透けて見えます。丸投げしている人か、道具として使いこなしている人か、答え方で一発でわかるものです。

【逆算した選び方】CTOが今スクールを選ぶなら、この3基準

ここまでの「採用される人の条件」から逆算すると、選ぶべきスクールの基準は自然と3つに絞られます。私がもし今、受講生としてスクールを選ぶなら、ここを見ます。

ポイントは、ここまで見てきた評価軸「自走力・言語化・技術的なこだわり」が、そのまま選び方の3基準になることです。採用される人の条件を育ててくれる環境かどうか、で見ればいいのです。

後悔しないスクール選びの3基準:①自走力を育てる環境か ②言語化・レビュー文化があるか ③技術的な深掘りができるか

① 自走力を育てる環境か

「手取り足取り」が必ずしも良いとは限りません。むしろ、自分で調べて進む力が育つ仕組みがあるかが大事です。メンターへの質問回数に過度な制限がないか/自習が前提の文化があるか/卒業後も続くコミュニティがあるか。このあたりは、受講後に「自分で進める人」になれるかを左右します。

② 言語化・レビュー文化があるか

前半で触れた「言語化」「他人のコードを読める力」が育つかどうかは、環境に大きく依存します。コードレビューがあるか/質問の仕方そのものを指導してくれるか/作ったものを発表・説明する機会があるかを確認しましょう。人に説明し、人のコードを読む往復のなかでこそ、この力は鍛えられます。

③ 技術的な深掘りができるか

現場の開発はクラウド前提です。AWSやDockerを実際に触れるか/オリジナル開発まで伴走してくれるかを見てください。座学で終わらず、手を動かして構築させてくれる環境が理想です。実際にどんなことをやるのかは[kamal 2]AWSへのデプロイ方法あたりを覗いてみると、イメージが掴めるはずです。

なお、ここで安心してほしいのですが、奇抜なアイデアや企画力は最初は必要ありません。「すごいサービスを思いつかなきゃ」と気負わなくて大丈夫。企画力は、ある程度技術が身について初めて見えてくる景色で、後からついてきます。駆け出しのうちは、アイデアの新しさより「その機能をちゃんと動かせるか」「実装にこだわれるか」という技術的な深さに振り切りましょう。

「自分には向いていないかも」と感じている人へ

ここまで読んで、「採用される人って、結局もともと優秀な人なのでは…」と感じた方もいるかもしれません。でも、安心してください。

私が教える側・採る側の両方で見てきた中では、最初から優秀だった人ばかりが採用されたわけではありません。むしろ伸びたのは、こういう人たちでした。

  • 地道に質問できる人
  • 悩んでも手を止めない人
  • 毎日少しずつでも積み上げられる人

こういう人は、半年後には見違えるほど伸びていきます。極端な話、「自分には向いていないかも」と感じている人ほど、実は伸びしろが大きいのです。今できないことは、できるようになる過程の途中でしかありません。

まとめ:スクールもAIも「悩み抜く力」を伸ばす道具

最後に、この記事で一番伝えたいことを。

スクールもAIも、「悩みを丸投げする場所」ではなく「悩み抜く力を伸ばすための道具」です。 これを理解して使える人が、結局は採用される人になります。

逆に言えば、自分で手を動かして悩む覚悟があるなら、独学でも十分に戦えます。ただ正直に言うと、独学で最後まで戦い切れる人は、実はかなり少数派です。多くの人は「何を学ぶべきか分からない」「質問できずに止まる」「モチベーションが続かない」のどこかでつまずいて挫折します。

スクールは、その遠回りを減らし、フィードバックを買う場所だと私は考えています。「一人だと挫折しそう」「正しい順番と適切なフィードバックで最短距離を走りたい」——そう感じるなら、お金で時間と環境を買うのは十分に合理的な選択です。CTOとしてのキャリアの考え方は地方でエンジニアは厳しい?地方ベンチャーでCTOになった私の結論でも触れているので、あわせてどうぞ。

自分に合いそうだと感じたら、次は具体的なスクールを比較してみましょう。実際に私なら、無料相談でこの3つを質問してみます

  • 自走力が育つ環境ですか?(質問のしやすさ・自習文化・卒業後のコミュニティ)
  • コードレビューや、作ったものを発表・説明する機会はありますか?
  • AWSやDockerは実際に触れますか? 卒業生のポートフォリオは見れますか?

この3つに納得できたスクールなら、大きく外すことはありません。逆に、ここで言葉を濁すスクールは候補から外していいと思います。

私自身、この3つの質問で各スクールを見比べてみると、意外と差が大きいと感じました。同じ「転職保証あり」でも、レビュー文化がしっかりあるところもあれば、ほとんどないところもあります。だからこそ、無料相談を受ける前に自分の基準を持って比較しておくと、営業トークに流されず冷静に判断できるはずです。

とはいえ、「自分でゼロから比較するのは大変…」という方も多いはずです。そこで、この3基準で実際に主要スクールを比較した記事を別に用意しました。私が教える側・採る側の経験から、Rails実務で戦える3校を本音で評価しています。無料相談を受ける前に読んでおくと、営業トークに流されず冷静に判断できるはずです。

👉 【CTOが選ぶ】プログラミングスクールおすすめ比較|Rails実務で戦える3校を本音で

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