地方でエンジニアは厳しい?地方ベンチャーでCTOになった私の結論

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「地方でエンジニアとして働くのは厳しいんじゃないか…」
「都会じゃないと仕事もキャリアもないんじゃないか…」
と思っていませんか?

結論から言うと、地方でも十分にキャリアを積めます。実際に私は、東京でSEをやったあと地元の地方ベンチャーに転職し、最終的にCTOになりました。しかもリモートワークとAIが当たり前になった今、場所のハンデは年々小さくなっています。

この記事では、地方出身でエンジニア → 執行役員 → CTO とキャリアを歩んできた私自身の実体験をもとに、地方で働く現実とメリット・デメリットを、できるだけ正直にお伝えします。一般論ではなく「実際どうだったか」を知りたい方の参考になれば嬉しいです。

エンジニアになろうと思ったきっかけ

私は地方出身ですが、東京に進学しました。将来に対して具体的なプランがあったわけではなく、これといった趣味もなく、IT業界のこともよく分かっていませんでした。転機は、高校の友人からの「エンジニアが向いているんじゃない?」という一言です。そこからIT業界に興味を持ち、都内のIT系企業にSE(システムエンジニア)として就職しました。

東京ではSEとして3年ほど働きました。論理的に物事を順序立てて考える、エンジニアの基礎を身につけた時期です。

東京を離れ、地元に戻ろうと思った理由

地元に戻った一番の理由は、正直に言うと「このままだと自分の市場価値が上がらない」という危機感でした。

当時の仕事は、その会社・その現場でしか使われない独自技術が中心でした。ネットで検索しても情報はほとんど出てこず、ドキュメントもないので家で勉強することもできません。つまり、いくら時間をかけても「そこでしか通用しないスキル」しか積み上がっていかないのです。

それを痛感したのが、何気なく転職サイトや書店の技術書コーナーを眺めていたときでした。毎日忙しく働いているのに、自分が使っている技術に関連する情報が、世の中にほとんど見当たらないのです。裏を返せば、それは公開情報がほとんどない「クローズドな技術」ということ。他社に移っても使い回せる可能性は低く、技術スキルという物差しで自分を見たとき、「これは市場価値として、将来性がある状態じゃないな」と感じてしまいました。

一方で、世の中ではWeb系の技術やアプリ開発がどんどん進化していました。周りが新しい技術で前に進んでいくのを見て、「このまま10年経っても、自分はこの独自技術しか扱えないままなんじゃないか」と焦りを感じたのを覚えています。

だからこそ、プライベートでも学べて、どこでも通用する「潰しの効く技術」を身につけたいと思いました。もともと地元に帰りたい気持ちもあったので、地元にあるITベンチャーを中心に転職活動を始めたのです。

地方ベンチャーでCTOになるまで

ここがこの記事で一番伝えたいところです。地方でも、やり方次第でキャリアはしっかり伸ばせます。私のたどった道のりは、ざっくり次のような流れでした。

  1. 東京でSEとして3年
  2. 地元の地方ベンチャーへ転職(ここで執行役員も経験)
  3. 独立してフリーランスを約1年
  4. 別のベンチャーに業務委託エンジニアとして参画
  5. その約1年後、CTOとして正式にジョイン

最後のベンチャーには、はじめは業務委託のいち開発メンバーとして関わっていました。そこで私がやっていたのは、新しい技術の導入溜まっていた技術的負債の返済、そして開発の仕組み化です。

加えて、コミュニケーションの改善も自分なりに楽しんでやっていました。例えば、ちょうどSlackが流行り始めた頃で、Slackにボットを入れてチームにちょっと面白い世界観を出す、みたいなことを半分趣味でやっていたんです。こうしたツールでのチーム改善は、Slackでスクラム開発を効率化する工夫でも触れています。

地方のベンチャーは、エンジニアと営業・企画の距離が近く、技術以外のことも自然と学べます。スクラムで開発を回す中でも「こういうことをやる人」というキャラクターを確立できました。そうした地道な取り組みを見ていてくれた人が声をかけてくれて、CTOという役割につながった——というのが正直な経緯です。

大企業だと、若いうちにここまで広く関わるのは難しいかもしれません。裁量が大きく、手を挙げればすぐ任せてもらえる。これは地方ベンチャーならではの強さだと思います。

地方で働くことのメリット・デメリット

私の経験から、地方で働くメリット・デメリットを整理してみます。

メリット

  • 物価が安い
  • ご飯が美味しい
  • 自然が多い
  • 会社間の横のつながりが強い
  • 裁量が大きく、いろいろなことにチャレンジ・提案しやすい
  • 行政や自治体の仕事を通じて繋がりができ、地方活性化に貢献できる

繰り返しになりますが、一番大きいのは「チャレンジしやすい・提案しやすい」こと。私がCTOまで行けたのも、この裁量の大きさのおかげです。腕を磨いて成長したい人には、地方ベンチャーはむしろ向いていると感じます。作りながら学びたい人は、個人開発の企画からリリース・運用までもあわせてどうぞ。

デメリット

正直なところ、仕事そのものの面では、都会との差はもうほとんど感じません。リモートもAIも当たり前になり、技術的に困ることはまずありません。

強いて挙げるなら、勉強会や技術コミュニティ、イベントが明らかに少ないことです。地方のイベントは地元色が強く、扱うトピックも限られがち。最新技術を学べる多様な勉強会や、新しい人との出会いから次の機会につながる——といった場面は、都会に比べて少ないのが実感です。

とはいえ、これも今ならオンラインの勉強会やSNS、コミュニティでかなり補えます。実際、私自身が困った場面はほとんどありませんでした。

具体的には、オンラインのイベントに積極的に参加して、自分から声をかけてつながりを作るのがおすすめです。受け身で聞くだけでなく、LT(ライトニングトーク)で登壇してみるのも良い刺激になりますし、発信する側に回ると一気に覚えてもらえます。さらに、ときどき東京などで開かれる大きめのテックイベントに足を運べば、地方にいながら最新の熱量に触れられます。少し遠くても、こうして自分から動く価値は十分にあります。

それと、正直に書いておきたい現実もあります。地方は年収がやや低めになりがちで、求人数や転職先の選択肢も都会に比べると限られます。東京なら候補がたくさんありますが、地方だと数えるほど。実際には、取引のある会社や知り合いの会社に移る、といった形が現実的なケースも少なくありません。技術的に困ることはなくても、こうした待遇・選択肢の差は知っておいて損はないと思います。

結局、地方と都会で差はあるのか

メリット・デメリットを挙げましたが、結論として、少なくともエンジニアリングの面では、地方と都会の差はほとんど無くなってきていると感じています。リモートワークが定着し、企業側の管理体制やツールも整いました。さらにAIの普及で、分からないことを調べたりコードを書いたりする環境は、どこにいても同じように手に入ります。

人によってはデメリットを感じる場面もあるかもしれませんが、エンジニアリングに関することは、自分の行動で解決できることがほとんどです。日常的に情報収集をし、オンライン勉強会に参加し、社外の人とつながって事例を聞いてみる——どこで働くにしても、動き続けることが一番大切だと思います。

まとめ:地方でもCTOになれた

「地方でエンジニアは厳しいのか?」という問いに対する私の結論は、「厳しくない。むしろチャンスがある」です。現に私は、地元の地方ベンチャーで執行役員やCTOを経験できました。裁量の大きさという地方ならではの強みを活かせば、キャリアはしっかり伸ばせます。

大切なのは、どこで働くかよりも、自分から動き続けること。情報を集め、手を動かし、分からないことは自分で調べて解決する——この力さえあれば、場所に関係なくエンジニアとして前に進んでいけます(調べる力の磨き方はエンジニアの仕事は「知っていること」より「調べられること」|AI時代の調べ方4選で解説しています)。

最後にひとつ。私がCTOになれたのは、地方だったからではありません。地方でも腐らず、手を挙げ続けたからです。働く場所は、やらない言い訳にはならない——これが、地方でキャリアを積んできた私の正直な実感です。

地方でのキャリアを考えている方の背中を、少しでも押せたら嬉しいです。

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